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外反母趾の専門家にお会いしました

 

「もう何年もお医者様に通ってるのに、一向によくならないんです・・・」

日本外反母趾対策研究所所長 中村静雄の電話には上記のような涙ながらの訴えが1日に何本もやってくる。本当はもっと多くの人の相談を聞いてあげたいのだが、相談者の必死な訴えを短く切り上げることも出来ず、そのジレンマの解消が最近の中村の課題だ。

彼は数十年間におよぶ婦人靴メーカー社長としての経験、そして外反母趾の勉強のための海外留学経験などから業界でも一目置かれる、いわば「外反母趾の専門家」である。そんな彼は現在、自宅にいながら一人でも取り組める外反母趾改善プログラムをインターネットで販売している。購入した人の評判はなかなか好評で、彼の元には数多くの感謝のメール、電話、手紙が毎日のように送られてくるという。

 

「日本で、外反母趾になるもんじゃありませんよ」

中村は外反母趾に対する日本の医学界の取り組み方に対し、常に不安と憤りの思いを持っている。何故なら日本の医学界では、驚くべきことに外反母趾を病気としては認めていない。ただ単なる『症状』として扱われ、視力低下と同等の認識しかないのだ。言い換えれば「外反母趾で痛いのはある程度仕方が無い」とほとんどの整形外科医が考えている。

ところが欧米では外反母趾に対する取り組み方が全く違うらしい。中村が留学していたアメリカでは年間数十人の外反母趾専門医が誕生する。それを多いと見るか少ないと見るかは各人の判断であるが、整形外科医全体でも1年で100名程度しか誕生せず、しかも外反母趾専門となると皆無な日本と比べると、差は歴然である。靴を履きだして100年程度の歴史しかもたない日本と、有史以前から靴に慣れ親しんできた欧米との差であろうと、中村は言う。

 

感謝と誹謗中傷の狭間で・・・

世間的にも広まってはきたが、まだまだ認められていない部分があるインターネット販売という形式。どんなものか全く知らない人からのネット上での誹謗中傷も未だにあるという。それでも本当に困ってる人からの訴え、そして治った人からの感謝の声があるからやめるにやめられないという。「本当を言えばね、もう隠居しようと思っていたんですよ。 だけどね、『中村さんのおかげで治りました!』なんていう声がくるでしょ?やめられないですよね」

そう語る中村は64歳とは思えぬ、屈託のない笑顔で笑う。DVDとテキストの販売、原価はほとんどかかってないと思われがちだが、広告宣伝費や決済手数料でほとんど利益は無いという。「私の利益はもういいんですよ。全国に外反母趾で困ってる人がいる、そう思うとそんなことは言ってられないですよね」

 

その人の外反母趾の本当の辛さは、その人にしかわからないのかもしれない
だけど、中村ならその辛さのほんの少しでも、理解してくれるのかもしれない

 

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